分析能力

分析能力

振動測定、動的圧力測定、応力測定、動的電流測定、動的圧力測定、動的流速測定、微少流量測定

動歪み&応力測定

荷重により製品に発生した動的な歪みと応力を測定する事により、製品の安全性を検証します。当社では歪みゲージ式計測器による動解析装置を多数所有しており、応力測定をはじめ各種計測を実施しております。

完成した製品の安全評価を通じ技術ノウハウの蓄積を進めております。蓄積されたノウハウは、新製品開発に役立てています。

動歪み&応力測定1 動歪み&応力測定2 動歪み&応力測定3

分析能力を示す事例

ハンチング現象の原因分析

ハンチング現象の原因分析1 ハンチング現象の原因分析2

当社で製造したブーム装置システムにおいてハンチング現象が発生するといったトラブルに見舞われたことがあります。

原因は油圧装置のうち、カウンターバランスバルブである事はすぐに判るのですが、どのようなメカニズムで発生しているのかを分析するため、カウンターバランスバルブの圧力-流量特性を計測し、原因を究明する事にしました。<グラフ左>

計測された特性図より、当初の予想どおりバルブの特性に問題がある事が判明しました。このため、機器の構成や異なるバルブ構造に変更し、バルブの圧力-流量特性を改善しました。<グラフ右>

この改善工事によりハンチング現象のトラブルを解消しました。

油圧ウインチの逸走原因の分析

油圧モーターを使用したウインチ装置で、巻下げを停止するとすぐに停止せず、少しだけ逸走するというトラブルが発生しました。下降停止時にモーター内に内蔵されているブレーキが有効になるタイミングに問題がありそうなのですが、実際に油圧回路を計測し、問題点を分析しました。

油圧ウインチの逸走原因の分析1 油圧ウインチの逸走原因の分析2 油圧ウインチの逸走原因の分析3

やはり停止時ブレーキ圧力の下降曲線に問題がありそうです。ブレーキ開放ポートの油圧回路変更と、油圧モーターのブレーキスプリングのレートを変更し、逸走問題を解決しました。

微小流量の計測

高所作業車の作業バケットが長期間放置しておくと、少しずつ下がる現象が発生しました。バケット支持装置内の油圧部品からごく少量の内部リーク(油漏れ)が発生しているまではすぐに判明するのですが、どの部品がどの位のリークがあるのかを定量的に計測することとしました。

微小流量の計測1 微小流量の計測2

測定回路では被測定機器に規定された圧力まで油圧を発生させ、ストップバルブで回路を閉鎖します。被測定機器に内部リークが発生すると、計測回路の圧力計の指示値が下がるので、もとの圧力になるよう圧力維持ピストンを操作します。

この圧力維持ピストンのストロークから被測定機器の内部リーク量を算定する事が出来ます。本回路で、0.1cc以下のリーク量まで計測が可能です。この計測により、リーク量のもっとも多い油圧機器部品の再選定を行い、トラブルの解決となりました。

比例弁の特性検査

比例弁の特性検査

当社は電磁比例ソレノイド油圧バルブを多用する機器を製造しています。これら機器の動作品質を向上させる為に、機器の制御ソフトウェアを油圧バルブの特性に合わせ細かく調整する必要があります。

油圧バルブメーカーからは機器の特性がデーターシートとして供給されてはいますが、十分とは言えません。当社ではさらなる品質向上のため、油圧機器の詳細特性の把握を実施しています。

構造強度メンバーの動的応力解析

構造強度メンバーの動的応力解析

装置における構造強度メンバーの安全性評価において、荷重による応力は重要なファクターとなっております。

当社では製品の安全性確認のため、動歪計により応力の動的解析を随時実施しております。アクチュエータと応力の同時計測により動作にともなって変化する安全性の評価を進めています。

油圧装置の動的圧力解析

油圧装置の動的圧力解析

当社では油圧装置を組み込んだ装置を多数製作しております。油圧装置の動作状況の把握手段として圧力の分析は大きな力を発揮しますが一般的な圧力計では捉えきれない事象も多数あります。

当社では動的圧力計を活用し、動作特異点イベント発生時の解析を実施しております。これらを通じ製品の安全性向上を目指します。